人の気持ち
人の気持ちを考えることは、言葉以上にエネルギーを使う作業である。
世の中で「成功している」と評される人たちで人の気持ちを考えている人がどの程度いるのだろうか。
「成功」の定義は人によりけり。。。のはずなのに、世間で言われる一義的な指標、主には経済的価値で全てが測られているようなな気がする。
それは資本主義社会だけの話だろうか。多分そうだろう。資本を持った人により自由が与えられる。それが資本主義の結果であり、蟹工船で語られる社会構造なのだと思う。
人徳のある人、人望のある人が資本を持てば、より社会的な価値観から物事が判断され、日常の生活がより「本質的な幸せ」に満たされたものになるかもしれない。
今の社会で資本が「血縁」で継承されている限り、「資本を持たない人の気持ち」を考える資本家は現れないのかもしれない。なぜなら、彼らにとって成功とは資本を持つことであり、それは生まれ持ってして得たものであるから。資本を持たない状態は「成功」とは言えず、成功していない人の気持ちを考えることなどは無いだろう。
資本を持たない人は、一代でそれを気づくための馬力と創造力を持たなければならない。それは容易なことではないが、そうして得た資本はより社会的な価値基準のもと使われていくのだと思う。